
バリバスカップへらOVER40トーナメントが7月20日(月・祝)に千葉県野田市にある野田幸手園で開催された。参加139人。当大会は40歳以上を対象とした1DAYトーナメントで通常の総合入賞のほか、当大会ならではとも言える年代別表彰があり人気を博している。当日は晴天微風の釣り日和。暑さだけはどうにもならなかったが、セット釣り全盛の時代に両ダンゴで挑む参加者が多いのも当大会の特徴。現に総合優勝を果たした高野氏も浅ダナ両ダンゴであった。
〈本紙・関口〉
準備が順調に進み、予定より10分繰り上げて6時50分に競技開始。使用桟橋は竹・もみじ・アカシアの両面で座席は当て番。朝から気温はグングン上がり、風もないので桟橋上にはすぐにパラソルの花が咲く。
取材する側にとってはパラソルがジャマで、誰が釣っているのか遠目では判断できないシチュエーション。しかし竿が曲がっているのはファインダー越しに見え、それが今年は早朝からひん繁に確認できた。今年は好釣果が出そうな予感。しかし先日の台風による大雨の水温低下などもあり、モーニングサービスが終了するとスレやカラツンが目立ち始める。さらに追い打ちをかけるように、空が雲に覆われると食い渋りが加速。共エサ組は苦戦を強いられる。
「渋い時間はエサ打ちリズムとハリスワーク、それとタッチの微妙な変化で乗りきった」。そう話すのは竿10尺浅ダナ両ダンゴで総合優勝(50歳代もV)を決めた高野重弘氏。大会終了後の総評で「今季はグルダンゴ3+両ダンゴA1をベースにしたブレンドが野でも管理でもいい成績を残している」と話したカリスマ・小池忠教のアドバイスを大会でも実践したのだと言う。
「基エサの性能がいいのですから、あとは何を混ぜるかを自分なりに考えました。寄せたいと感じたらオールマイティで、上っ調子でエサ持ちが悪いと感じたらしめかっつけと言うように特徴のあるエサを手水と一緒に混ぜ込みました」
だが渋い時があれば食いが立つ時間帯だって当然ある。その時にいかに爆発させるか。両ダンゴの見せどころはまさにそこだろう。そこで同氏はナジミ途中に触りがあった時だけハリスが張りきるのを待ち、そこから連動して出るアタリに的を絞ってできるだけタナを壊さないように注意して釣り込んだ。アタれば何でもアワせる。これではすぐにタナは崩壊してしまうのだから。
午後1時に競技終了。集計の時間を利用してのエサ教室で野島インストラクターが両ダンゴの黄金ブレンド(グルダンゴ・ベーシック・オールマイティ)の作り方をレクチャー。水を入れるタイミングでタッチが変わること、指の腹をボウルの底に当てて練らないなどの注意点を解説した。
メーカー主催のトーナメントだとどこかギスギスした感が否めない雰囲気だが、OVER40にはそれが少ない。競うなかにも和気あいあいとした大人のムードが漂う素晴らしい大会だった。
▼野田幸手園
TEL04(7127)2300