
1月10日(日)、茨城鹿島で第3回鹿島灘ヒラメ釣り大会が開催され、茨城鹿島新港の宗和丸から取材した。大会には44隻、688人が参加。釣った1尾の重量で競われ(同重量の場合は大きさ)、激戦を制したのは5.95キロを上げた藤森茂雄さん(東京都昭島市)だった。
〈週刊つりニュース東京本社>
午前4時に受付開始。釣り人が集まり、抽選で釣り座が決まる。宗和丸では32人が2隻に分かれて参加。
5時45に出船し、赤ブイに各船が集結。6時に一斉スタート。絹張弘明・若船長操船のもと、最近釣果の出ている北沖に向かう。
7時すぎに到着。仲乗りの絹張雄也さんが釣り人にエサとなるマイワシを配り「水深15メートル、始めてください」の合図で投入。
さっそくヒットしたのは右舷胴の間の磯勇気さん(笠間市)。ヒラメ歴は20年で、大会には毎年参加している。慎重に巻き上げて上がったのは2.4キロ。「全然待たずに1回でググーンときました」
船はベイトのイワシの反応を探りながらこまめに移動するが、群れの移動が速く、なかなか後が続かない。無線で他船の釣果を聞くが、どこも状況は厳しい。
9時、水深21メートルのポイントで大きなイワシの群れを見つけ、ソナーは海面から底まで真っ赤になる。「この下に大型がいると思うんだけど」と船長。魚の活性が上がってきたのか、右舷ミヨシの星野量平さん(杉並区)に本命。船先端の田口勝男さんも1.38キロを上げる。周りの船でも次つぎと本命が姿をあらわす。
右舷トモの寺坂正悟さん(水戸市)と戸崎幸裕(水戸市)も本命を上げ、一気にペースアップ。しかし、これからというところで時間となり、9時45分に沖上がりとなった。
帰港後は表彰会場となる鹿島新港で検量を行い、干物の試食販売や、シラスのつかみ取りで会場はにぎわいをみせる。
午後1時から表彰式が行われ、司会は晴山由梨さん。はじめに鹿島灘漁業協同組合長の小野勲さんと、鹿島市長の錦織孝一さんがあいさつ。次にゲストとして大会に参加した、北本茂照さんと児島玲子さん、あべなぎささんのトーク。北本さんは「きょうの状況は厳しかったですね。濁りが入り本来の鹿島の海ではなかったです。ほんとうはもっとキラキラしています。イワシが入ってくれば釣果も伸びると思います。ぜひまた鹿島にきてください」
トークの後はいよいよ順位の発表。ジュニア賞とレディース賞のあとに、10位から1位が表彰された。
5.95キロを上げ優勝を飾った藤森茂雄さんは「釣り上げたときは暴れなかったので3キロか4キロくらいかなと思いました。姿を見た時は大きさにびっくりしました。4、5年ヒラメをやっていますが自己新記録です。仕掛けはステイトを長めの90センチにしました。きょうはアタリが1回だけだったので運がよかったです」とコメント。今大会は3位から7位までが4キロ台。優勝と2位の差は80グラムの激戦だった。
▼宗和丸